日韓演劇交流センター
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韓国現代戯曲ドラマリーディングVol.7

及びシンポジウム

韓国現代戯曲どらまり

 

2015年1月15〜18日

『五重奏』 15日19時/17日14 時
作=キム・ユンミ
翻訳=鬼頭典子
演出=保木本佳子

『木蘭姉さん』 16日14時/17日19時
作=キム・ウンソン
翻訳=石川樹里
演出=松本祐子

『アリバイ年代記』 16日19時/18 日14時
作=キム・ジェヨプ
翻訳=浮島わたる
演出=公家義徳

シンポジウム「女性が世界を変える」18日17時
シンポジウム出演=金明和、金潤美、永井愛、小林七緒、 大笹吉雄

会場:シアタートラム
チケット取扱
世田谷パブリックシアターチケットセンター
TEL:03-5432-1515 (10:00~19 :00 年末年始をのぞく)
パソコン:http://setagaya-pt.jp/
携帯:http://setagaya-pt.jp/m/
日韓演劇交流センター(東京演劇アンサンブル内)
TEL:03-3920-5232(11:00~18: 00)
MAIL akira@tee.co.jp

 

1/15 木

1/16 金

1/17 土

1/18 日

14時

 

木蘭

五重奏

アリバイ

19時

五重奏

アリバイ

木蘭

シンポ

 

 

◆『五重奏』

あらすじ
時期  一九九〇年代中盤  ある夏の日
中風の後遺症で車椅子に座っている老人、キム・キプン。ある日、バラバラに暮らしている4人の娘を呼び寄せる。
キプンは後継ぎ息子が欲しいばかりに、次々多くの女と関係を持ってきた。
娘たちは、そんな女性たちの間に産まれた腹違いの姉妹である。
娘たちはそれぞれ父や母、姉妹たちとの間で様々な過去を抱え、心に傷を負っている。
キプンの家には、死んだ妻たちも、成仏できずに幽霊となって集まって来る。
生きている娘たちと幽霊になった母親たち。それぞれの思いが、再会を機にぶつかり合う。
そして、それでも息子をもうけることが出来なかったキム・キプンが娘たちに伝えようとしたことは…?

保守的な家父長制を描いた作品で、フェミニズム的な視点もある。定められた運命を女性は受け入れなければならない、ということがテーマにある。

 

登場人物
キム・キプン (七十代) 父
ヨンスン (四十代) 長女
ヨンファ (四十代) 次女
ヨンオク (四十代) 三女
ヨンジン (二十代)  四女
スク (五十代) 幽霊
イファ (十代) 幽霊
クムスン (五十代) 幽霊
サンピル (四十代) キム・キプンの従兄弟、アルコール中毒者
クォン先生 (四十代) 漢方医
仮面をかぶった幽霊たち多数

 

作者プロフィール
キム・ユンミ
慶尚北道奉化生まれ。
1988年、東亜日報新春文芸戯曲部門に『列車を待ちながら』が当選し、登壇。
中央大学文芸創作学科を卒業し、延世大学大学院国語国文学科で修士、博士課程を終了。
戯曲集に平民社『月を撃つ』、『キム・ユンミ戯曲集1、3、4』、公演戯曲に『月を撃つ』『チェア』『五重奏』(2003年初演)『メディアファンタジー』『結婚した女』『結婚しなかった女』『楽園での昼と夜』などがある。

 

 

◆『木蘭姉さん』

※2012年3月トゥサンアートセンターSpace111で初演

あらすじ
平壌の芸術学校でアコーディオンを専攻した木蘭は、画家である父、舞踊家である母とともに北朝鮮で幸せに暮らしていた。しかしある日、家族は知らぬ間に政治的な事件に巻き込まれ、両親は収容所に送られ、木蘭は韓国に亡命することになる。演劇は木蘭の韓国での生活を描く。
北朝鮮にいる両親を南に脱出させてくれると約束したブローカーに、南での定着金と賃貸アパートの保証金すべてを騙し取られた木蘭は、韓国での生活に懐疑を覚える。北から亡命してきた人間に、両親が収容所を追放され、地方の芸術団体で活動しているという消息を聞き、再び北に帰ることを決意した木蘭は、その費用5千万ウォンを稼ぐために、引きこもりの太山の世話を引き受ける。
泰山の母は女手一つで三人の子を育てるためにピンクサロンを経営し、手段や方法を顧みずに財をなしたやり手のビッグママ。長男の太山は韓国史の博士号を持っているが、失恋の痛手から立ち直れず何年もうつ状態のまま引きこもり生活を続けており、次男の太江は哲学を教える大学教授、長女の太陽は作家志望である。資本主義の手垢に染まっていない木蘭の純朴さは、三人の兄妹たちを次第に変えていく。
生きる意欲を取り戻し始めた太山の姿を見て、ビッグママは木蘭を太山の嫁に迎え、5千万ウォンを渡すことを約束する。ところが、ある日突然事業に行き詰まり、ビッグママは借金取りに負われて雲隠れしてしまう。北に帰る当てがなくなり悲嘆にくれる木蘭に、兄ではなく自分と一緒に逃げてくれれば5千万ウォンを渡すと約束する太江。彼の提案を受け入れた木蘭だったが、彼女は5千万ウォンを手にして消えてしまう。
演劇は、おそらく中国であろう都市の酒場で、木蘭がアコーディオンを弾きながら歌を歌っている場面で幕を閉じる。

*あらすじだけだとわからないが、戯曲は短い場面が非常に速いテンポで次々に移り変わるように書かれ、特に前半は、資本主義の目まぐるしさとカオスのような韓国社会の模様が観客さえも混乱させるような手法で書かれている。

 

登場人物
この劇に登場するのは、俳優12人(男優6人、女優5人、子役1人)である。
主要人物以外は、次のように多役で演じわけるように書かれている。

俳優1>   チョウ・モンナン (女、26才) アコーディオン奏者
俳優2>   チョウ・デジャ(女、55才) ピンクサロン経営者
ナム・グムジャ(女、55才) チョウ・モンナンの母親
俳優3>   ホ・テサン (男、36歳)韓国史の博士号取得者、無職,チョウ・デジャの長男
俳優4>   ホ・テガン (男、33歳)大学教授、チョウ・デジャの次男
俳優5>   ホ・テヤン (女、30歳) 小説家、チョウ・テジャの長女であり、末っ子
俳優6>   キム・ジョンイル (男、 41歳)反北朝鮮団体会員、北朝鮮脱出ブローカー
俳優7>   ぺ・ミョンヒ (女、30歳) 統一団体会員ㆍ民謡歌手
ユク・ソニョン (女、33歳)小学校の教師
チャ・ヨンミ (女、29歳)大学院生、
リョ・モンナン ホ・テヨンが書いているシナリオの中の登場人物。
俳優8>   チョウ・ソンホ (男、55歳)画家、チョウ・モンナンの父
オ・ヨンファン (男、48歳)映画監督
カン・グッシク  (男、66歳)事業家、韓国系アメリカ人
俳優9>   リ・ミョンチョル (男、32歳)再入国脱北者
グッ・サンチョル (男、32歳) 国会議員補佐官
ヒョン・ソンウク (男、34歳) 大企業秘書室職員
ヤン・ムノ (男、15歳) 北朝鮮の男子中学生
チャ・ミニョク  ホ・テヤンが書いているシナリオの登場人物
俳優10>  ナ・ヌリ (男、9歳) 小学生
チョン・シンギュン (男、34歳) 医者
ソ・ヒンドル (男、25歳) 大学生
チョン・ウォンサン (男、20歳) ピザ配達員
俳優11> ソン・ホンヨン (女、15歳) 北朝鮮の中学生
ホ・セビョル (女、9歳) 小学生
ノ・ミレ (女、21歳) ピンクサロン従業員
コン・ドゥソン (女、23歳) 大学生
俳優12>  ユ・モンナン (女、10歳) 脱北児童

 

作家プロフィール
キム・ウンソン
劇作家 / 劇団 月の国椿の花(タルナラドンベッコ) 代表
1977年生 / 韓国芸術総合学校 演劇院演出科卒業 北朝鮮学を専攻する。
全羅南道、宝城(ポソン)出身。
1986年冬からソウルで育つ。
2011年8月8日に劇団月の国椿の花を創立。
トゥサンアートセンター創作者育成プログラムアーティスト。

*発表作品
2007年  『死ぬほど死ぬほど』 設置劇場 精美所 / 演出 パク・カンジョン
2008年  『シドン洋服店』ゲリラ劇場 / 演出 チョン・インチョル
2009年  『シドン洋服店』ナオンシアター / 演出 チョン・インチョル (再演)
2010年  『スヌおじさん』世宗Mシアター / 演出 チョン・インチョル
2011年  『マジで新派劇』ヨヌ小劇場 / 演出 ブ・セロム
2011年  『寧辺母さん』大学路芸術劇場 大劇場 / 演出 パク・サンヒョン
2012年  『月の国連続劇』ヨヌ小劇場 / 演出 ブ・セロム
2012年  『木蘭姉さん』ドゥサン・アートセンター space111 / 演出 チョン・インチョル
2012年  『干潟』ドゥサン・アートセンター space111 / 演出 ブ・セロム
2012年  『ロプンチャン流浪劇団』ヨヌ小劇場 / 演出 ブ・セロム
2013年  『月の国連続劇』ヨヌ小劇場 / 演出 ブ・セロム (再演)
2013年  『木蘭姉さん』ドゥサン・アートセンター space111 / 演出 チョン・インチョル(再演)
2014年  『ぐるぐるぐる』 南山芸術センター / 演出 ブ・セロム (リーディング公演)

*受賞
2006年 韓国日報 新春文芸当選 「シドン洋服店」
2010年 大山文化財団 大山創作基金 授与 「寧辺母さん」
2012年 『木蘭姉さん』ドゥサン・ヨンガン芸術賞 公演部門受賞
『木蘭姉さん』東亜演劇賞 戯曲賞
『木蘭姉さん』大韓民国演劇大賞 作品賞
『木蘭姉さん』韓国演劇評論家協会今年のベスト3
*著書
2011年 キム・ウンソン戯曲集『シドン洋服店』 (ジアン出版社)
2012年 キム・ウンソン戯曲集『木蘭姉さん』 (演劇と人間)

 

◆『アリバイ年代記』

あらすじ
韓国の現代史を背景に、小市民の日常を断片的に積み重ねた作品。父親、息子の二世代にわたってドキュメンタリードラマの形式で描かれている。
タイトルの「アリバイ」は各時代の政治責任者の失敗を隠ぺいするための口実という意味で用いられ、最後にはそれが一個人の不都合な部分を覆い隠す証明という意味にも使われている。
各時期の政治が韓国国民の心情にいかに深く入り込み、影響を与えていたかを皮膚感覚で知ることのできる作品であり、その意味で非常に韓国的な戯曲と言える。

韓国の政治、経済、社会、風俗の一定の知識がないと理解できない部分が多いでしょう。韓国の現代史をおさらいしながらお読みください。

登場人物
父キム・テヨン
ジェヨプ
少年(テヨン)、少年ジェジン、少年ジェヨプ
青年(テヨン)、ジェジン
母、おばさん
伯父さん、本屋の主人、刑事の班長、校長、嶺南政治家1、酔客
従兄弟の兄さん、少年の父、青年の兄、おじさん、刑事、ヨンヒョン、南総連、(国土開発)要員1、嶺南政治家2、宣銅烈
班長、ソンフン、店員、張り紙職人、新聞売り、応援団長、医師、(国土開発)要員2

 

作者プロフィール
キム・ジェヨプ
劇作家、演出家
劇団ドリームプレイ代表
世宗(セジョン)大学 映画芸術学科 教授

1973年 大邱(テグ)出身
延世(ヨンセ)大学 国語国文学科 卒業
漢陽(ハニャン)大学大学院 演劇学科 博士課程修了
2006年から2010年まで恵化洞一番地4期同人として活動

戯曲および演出作品受賞歴
韓国演劇協会 創作劇公募 「九つの砂時計」
韓国日報 新春文芸 戯曲部門 「ペルソナ」
居昌(コチャン)演劇祭 大賞および演出賞 「幽霊をまちながら」
蜜陽(ミリャン)夏季公演芸術祝祭 演出賞 「誰が韓国の20代を救うのか?」
2009PAF芸術賞 演劇演出賞 「夢の戯曲(ヨハン・アウグスト・ストリンドベリー作)」
2011ソウル演劇祭 戯曲賞 「ここに、人がいる」
2013東亜演劇賞 戯曲賞 「アリバイ年代記」

戯曲代表作 
「サバイバルカレンダー」(2004)
「幽霊をまちながら」(2005)
「今日の本はどこに消えたか?」(2006)
「誰が韓国の20代を救うのか?」(2008)
「ここに、人がいる」(2011)
「拳銃強盗2011」(2011)

演出作(参考)
「朝鮮刑事ホン・ユンシク」(ソン・ギウン作 2007)
「まほろば」(蓬莱竜太作 2011)
「背水の孤島」(中津留章仁作 2014)